伝わる広告・プロモーションとは?|効果の出る組み立て方・考え方

『広告』や『プロモーション』は、直接的・短期的には、ウェブサイト(ECサイト)や実店舗への集客、購入促進・問合せ数UP、商品・サービスなどの認知拡大など、様々な役割が割り当てられています。しかし少し高い視点から、もしくは長期的な視点から考えてみると、広告・プロモーションは、結局『企業の売上UP』『ビジネスの成長』が目的であるということに気がつくはずです。

今回は、伝わる広告・伝わるプロモーションの組み立て方について、まとめてみました。

『視点』を変えよう

目的は視点を変えると違うものになります。

広告・プロモーションは『企業の売上UP』『ビジネスの成長』が目的

 

『何をいまさら当たり前のことを!』
そう思われるかも知れませんが、とても大事なポイントですので、もう一度しっかりと、コトバにだして再確認してください。

例えば、Web広告をクリックした先のランディングページで『(購入ではなく)問合せ』しかできない構成になっていたとしても、結局目指しているのは、その先にある問い合せしてもらった何パーセントかの『購入』なはずですし、商品認知UPを目指したプロモーション施策でも、その先の『売上』を想定していないということは、いまだかつて出会ったことがありません。

このように『考える期間』や『視点の高さ』を変えてみると、すべての広告・プロモーション施策は、最終的には企業・ビジネスの『売上UP』に紐つくものであり、視点を変えてみることで『目的』は、まったく違うものになるのです。

視点ごとの『制限事項』と『希望』:
事前に関係者と十分コミュニケーションしておく

事前に十分コミュニケーションしておきましょう

さらに、企業が広告・プロモーションを行うためには、『予算』『リソース』『時間』などの『制限事項』を踏まえて考える必要があります。また、広告主企業・案件により程度の差はあるでしょうが、『どんな人に買って欲しいか?』『どんな思いで(どこに魅力を感じて)買って欲しいか?・使って欲しいか?』… など、企業側の『希望(≒商品に込めた想いとのマッチング・購入する生活者の気持ちを尊重したものであることが必要なのは言うまでもありませんが)』もあるかも知れません。

広告・プロモーションは、このような様々な条件を踏まえて構成されるものです。

広告主の希望をどこまで取り入れることができるか?という問題はありますが(もちろん最善をつくしますが)、事前にできるだけ多くの情報を出しあい、十分話し合っておくことは、あとで『う~む』『ここがちょっと…』と違和感を感じることをなくし、結果、かかわるすべての人の幸せにつながります。

目標値の設定

次に考えることは『目標値』です。複数の視点でそれぞれ設定した『目的』ごとに、数値化した『目標値』と『計測期間』を決めます。

1ヶ月で商品購入○○人・1週間で問合せ〇〇件…といった形で必ずどれくらいの期間で?といった『計測期間』が含まれます。

近道は『広告』『プロモーション』を知ること
ただし…

一番の近道は広告・プロモーションを知ることです

さて、いよいよ広告・プロモーションを使って目的・目標を達成する構成を考えていきます。

一番の近道は、手段・ツールである『広告』『プロモーション』そのものについて知ることです。仕組み・ノウハウなど、様々な情報が含まれます。特にデジタル領域のものは頻繁に新しいものが登場するので、常に一定の基準に達することは、かなりハードルが高いでしょう。

ただし、関わる全ての人が同じレベルで知見を深め、『広告・プロモーションが使えるようになる(≒企画・操作・運用できるようになる)』必要はない。ということは知っておくべきでしょう。

広告・プロモーションを直接『企画したり操作・運用する人』が別にいるのであれば、その人が広告をうまく動かせるよう環境を整え、動かす担当者に必要な情報を提供すればよいのです。

広告・プロモーションは、分かりにくい専門用語が多く難しく感じる人も多いかも知れませんが、全体の中での『自分のポジション』を理解することが、自分の行動を組み立てるヒントになるのではないでしょうか。

広告・プロモーションに必要な環境・情報とは?

まずは、誰に伝えるか?を決めましょう。

広告・プロモーションは、『人』にアプローチし、何らかのメッセージを伝えることで人の気持ちを動かすための『手段』『コミュニケーションツール』ですので、まずは広告の先にいるのがどんな人かを具体的にイメージすることがスタートになります。

間違えてはいけないのは、『広告に人を合わせる(広告メッセージに合う人を探す)』のではなく、あくまで『コミュニケーション・アプローチしたい人によって広告メッセージを決める・選ぶ』という順番です。

具体的な組み立て方:おすすめは『伝えたい相手』から

では、具体的な組み立て方を見ていきましょう。おすすめは、

  1. だれ・どんな人に?(伝えたい相手を決める) ⇒ なぜその人に伝えたいのか?
  2. 何を?(伝えるメッセージを決める)
  3. どうやって?(伝える手段を決める)
  4. どんな風に?(伝える表現を決める)

のながれで考えることです。
順に見ていきましょう。

1.だれ・どんな人に?(伝えたい相手を決める)

なるべく狭く・深く⇒人は、届いたメッセージが『自分に対して発信されたもの』と認識できれば『響く』メッセージになります。メッセージを届ける相手をなるべく具体的にイメージすることが、マッチング度の高い『濃い』メッセージにつながります。

よくあるパターンとして、既存購入ユーザーの年齢・性別・居住エリアなどのデモグラフィック分類をそのまま新規広告・プロモーションに使用する事例がありますが、以下の3点については、事前に確認すべきでしょう。

  • 現状最も買っていただいている(売れている)デモグラフィック分類が、今回のキャンペーンでも同じように効果を得られると理由も含め言い切れるか?
  • 今回のキャンペーンは、現在のボリューム層をさらに伸ばすことが目的なのか?
  • そもそも今回のキャンペーン商品・サービスは、現在のボリューム層に向けたものなのか?

そうでないなら、改めて今回メッセージを伝えたい『人』を決める必要があります。この時も、単に年齢や性別などのデモグラフィック要素で区切るだけではなく、さらに具体的にイメージしてみましょう。例えば、以下のような方法が考えられます。伝えたい人と、なぜその人を選んだのか?を明確にイメージできるようにしておくことがとても大切です。

企業側からの視点で考えると、例えば以下のようになります。その層を選んだ理由を『必ず』組み合わせて考えることがポイントとなります。

  • これまで売上の高かった区分(特定の年齢・性別・エリア・家族構成…などのデモグラフィック要素や、認知経路・訴求内容などの購入に関する様々な属性による分類)をさらに伸ばしたい
  • 逆に、これまで売上の低かった分類をテコ入れしたい
  • あたらしく商品を発売することになったので、これまでの取り扱い商品で近いターゲットを想定して考えてみる
  • 競合他社の特定の商品の購入層、対象としているユーザー層に自社でもアプローチしたい

また、ユーザー側の視点から考えると、以下の様になります。

  • 購入や使用を判断する人なのか と実際に使用する人なのか の組合せで考える
    (BtoBの場合やプレゼント需要など、判断する人と使用する人が違うことは結構あります)
  • ニーズ(必要かどうか?)とウォンツ(欲しいかどうか)の組合せで考える
    (必要○+欲求○⇒『今すぐ欲しい人』なのか、必要×+欲求○⇒『いずれは欲しい人』なのかで伝わりやすいメッセージは変わります)
  • ニーズやウォンツを『自覚』しているかどうか で考える
    (自分ごと化している人かどうか で伝わりやすさが変わります)
  • コンバージョン(購入・問合せなどの最終ゴール)までの『ステップ(距離・遠さ)』で考える
    (価格の高い商品・じっくり検討する必要のあるサービスでは、比較検討のための情報が必要です)
  • 商品・サービスのカテゴリーの情報を得るためにとる行動と情報収集の積極度の組合せ で考える
    (接触機会・頻度を意識しましょう 普段その商品・サービスの情報を得るのにどんな行動をしている人でしょうか?)

これらを組み合わせ、なるべく具体的にイメージしてみましょう。具体的にイメージすることは、自分の共同作業者にも伝えやすくなるため、より大きな効果を生むことにもつながります。

2.何を?(伝えるメッセージを決める)

伝えるメッセージを決めるには、以下のようなポイントが考えられます。
いずれも『伝える相手』が魅力に感じるかどうか?が選ぶ基準になります。単純に『魅力』となる情報そのものを伝えるのではなく、『なぜ魅力と感じるのか?⇒○○が△△になるから』まで深く考えてみましょう。『だれ・どんな人に?』で考えた『その層を選んだ理由』 も踏まえ、選んだ人・層が魅力的と感じる内容や、感じている疑問の解決策を提示するよう、考えてみましょう。

  • 同業他社との違い:
    『○○なら負けない』という商品やサービス、ブランド、企業がウリにしているポイントなどの情報。
  • 既存の購入者の反響・満足:
    自社の商品・サービスは『○○な人の△△をこんな風に解決した・満足と思っていただいている』などの情報・実際の反響や反応。
  • キャンペーン・インセンティブの内容:
    商品やサービスではなく、キャンペーンやプロモーションのインセンティブ内容など(〇〇がもらえる など)を伝える場合もあります。

3.どうやって?(伝える手段を決める)

具体的な広告媒体やその使い方、プロモーション手法を決めます。
ここでようやく広告媒体の使い方やノウハウが必要になりますが、ここでも情報を伝えたい『人』の行動に合わせ、出会うタイミングの多いもの・普段良く使っているものを選びます。単独の接点で考えるより、複数の接点の組合せの方が効果的なのは、人対人が直接話すのと同じです。その人がとる行動を再度確認してみましょう。

4.どんな風に?(伝える表現を決める)

まずは各広告媒体の『仕様』などを参考に具体的な構成を考えてみましょう。慣れないうちは、それぞれのマニュアルを見ながらでも良いかも知れません。

ここでもやはりポイントとなるのは、その先にいる『人』に響くか?を考えるということです。普段どのようなコミュニケーションを行っているのか?メッセージを見る環境やタイミングと合わせて、できるだけ具体的にイメージしてみましょう。

対象となる『人』に直接呼びかける表現にしたり、数値で表現したり、信頼できる専門家や共感できる同じ属性の人の声を加えたりするのが効果的とされていますが、いずれも最初の『だれに?(伝える相手)』が決まっていることが必要となります。

このように『だれに?』を最初に決めることで、それを基準に各ステップを判断することができます。

まとめ・良いアイデアを選ぶために

結局魔法の杖はありません

極論広告・プロモーションに、どこでも・いつでも使える『魔法の杖』はありません。
元も子もないようですが、これが現実です。

仮に今回思うような成果が出せた広告・プロモーションでも、次回同じ結果を導けるとはいえませんので、自社・競合他社・生活者・業界など、常に変化する状況にアンテナを張り、『今回どうするのか?』を考えるのが良いでしょう。

とにかくアウトプット

ただしこれは、『まったくゼロから考える』のとは違います。
前回行った広告・プロモーションの経験は蓄積され、自分のなかの『引き出し』にストックされることになります。

これが、いわゆる『知見』『経験』です。
『魔法の杖』を探すのではなく『情報を増やし・引き出しを増やし、多くの中から選ぶ』ことが成功へのカギとなります。

『引き出しの数』はもちろん『1回のアウトプット量(≒引き出しの中身)』を充実させることが、結局インプットも増やすことにつながり、量が質に転化します。まずはアウトプットを増やすことが成功・成果への近道です。

私たちアーバンプロジェクトは、このようなステップを経て様々な場面にマッチした広告・プロモーション案を順次ストックしている『総合広告代理店』ですので、きっと御社にもマッチした広告・プロモーションをご提案させていただきます。

➡ まずはお気軽にお声がけください。 よろしくお願いいたしますよろしくお願いいたします。

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