中高生インターネット利用白書/Google発表

今回の記事は、広告や運用に関するテーマではなく、
ちょっと気になった「中高生インターネット利用白書」についてまとめてみました。

中高生インターネット利用白書2021

Googleが、2月9日のセーファーインターネットデーにあわせて、
中高生15,557名とその教員119名を対象に行ったインターネット利用についての調査結果を
「中高生インターネット利用白書2021」として発表。

2月9日は「セーファーインターネットデー」
※2月1日~3月18日は日本政府が主導する「サイバーセキュリティ月間」

調査では、利用時間や目的、インターネット利用で感じるメリットやデメリット、
そして実際に経験したネットトラブル等について調べられています。

中高生インターネット利用白書2021(PDFファイル)

調査概要

  • 調査地域:日本全国
  • 調査対象:Googleが提供する「Googleオンラインセーフカリキュラム」の授業を受講・活用した
    中学生・高校生およびその教員
  • サンプル数:中学生5,835名・高校生9,722名・中学校教員50名・高校教員69名
  • 調査方法:WEB調査・郵送回答
  • 調査期間:2020年4月~12月末日

調査結果サマリ

  • インターネットアプリの利用時間は、学年が上がるごとに長くなる傾向
  • 高校生になると、情報の入手だけでなく、人とのつながりに価値を感じる割合が増加
  • 中学生・高校生ともに「スマートフォン等を使う時間が長くなり日常生活に支障が出た」が最多
  • 教員が思う以上に、生徒はインターネットを介してニュースに関心を持ったり、将来について具体的に考えられるようになっている
  • 教員が思う以上に、生徒はSNSでの不快なメッセージに触れたり、ネット詐欺にあいそうになったりした経験がある
  • 生徒が学校での勉強に使えるとしたら便利と思うサービスは3つ
  • 教員は「最新のインターネットの状況を羽根井した教材を利用すること」を重視

生徒のインターネット利用時間

  • 高校生になると、インターネットを3時間以上利用する層が増加する
  • 性別による利用時間の差は軽微
  • 中学から高校に進学するタイミングで、利用時間が増加する

生徒が感じるメリット

  • 検索等で情報を入手するだけでなく、高校生になると人とつながる経験も増える

インターネットでできるようになったこと(メリット)として、中学生・高校生ともに「検索で知りたい情報を簡単に入手できるようになった」を選んだ生徒が中学生91%、高校生97%と最多。
次いで中学生の89%、高校生の96%が「アプリなどを使ってゲームや音楽をいつでもどこでも楽しめるようになった」を選択。

逆に中学生と高校生とで差が出るものとして、「アプリやSNSを使って、普段出会えない人(ある分野の専門家など)から直接情報を得ることができるようになった」、「自分の将来についてより具体的に考えられるようになった」などがあり、中学から高校にかけて上昇率が高い。

生徒が感じているメリットに関する教員との認識の違い

  • 教員が思っている以上に、生徒はニュースに関心を持ったり、将来の具体化に役立てている

生徒たちが「自分で経験したこと」と教員が「生徒が実感していると思うこと」の間で大きな乖離が見られたのは「以前よりも世の中のニュースに関心を持つようになった、「自分の将来についてより具体的に考えられるようになった」の2項目。

生徒が経験しているネットトラブル

  • 中高生の25%以上が、「利用時間が長くなることによる日常生活への支障」・「SNSによる知らない人からの不快なメッセージ」を経験している

  • 男子よりも女子、中学生より高校生の方がトラブル経験率が高い
  • 学年が上がるごとに、各トラブルの経験率は全体的に増加。特に「SNSで知らない人から不快なメッセージが来た」が顕著に増加

生徒が経験しているネットトラブルに関する教員との認識の違い

  • 教員が思う以上に、子ども達は「SNS上で知らない人からの不快なメッセージが来る」・「ネット詐欺にあいそうになる」経験をしている

生徒と教員の回答に大きな違いが現れたのが、「SNS で知らない人から不快なメッセージが来た」・「ネット詐欺にあいそうになった」で、教員の想定と生徒の実感の間に3~5倍の違いがある。

「不快なメッセージが来た」は教員は8%程度だろうと考えているが実際は29%、
「ネット詐欺にあいそうになった」生徒がいると思う教員は3%だが、実際は16%の生徒が経験している。

最後に

子ども達は大人が思っている以上に有意義にインターネットを利用していることが分かる反面、
ネットトラブルについても大人の想像と子どもの実感に大きなギャップがあることが分かりました。

白書にはフィルタリングの利用率などもデータとして記載されているので興味がある方は是非Googleが公開している資料をご覧ください。

我が家でも高校生になる娘がスマホを利用していますが、無料で使えるアプリをはじめ、SNSなども(勉強の時間を犠牲にしながら)楽しんでいる様子です。
何事も経験することが大事だとは思いますが、無駄なトラブルや心労は歓迎するものではないので
自由には使わせつつ、ある程度制限をかけながら見守っていきたいなと改めて感じました。

引用元:
Google Japan Blog https://japan.googleblog.com/2021/02/safer-internet-day-2021.html

中高生インターネット利用白書2021(PDFファイル) http://goo.gle/whitepaper-students2021

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