Instagram広告・Facebook広告|『実は大変』入稿に必要なピクセル設置・ドメイン認証【完全版】
Instagram広告・Facebook広告を配信するには、ターゲティングや広告クリエイティブなど入稿に直接かかわる項目以外にも独特な準備が必要になります。
代理店だけではなく、実は広告主様が担うステップも含まれるため、事前に確認しておくことで入稿をスムーズに進めることができるようになる いくつかの独特のステップ。
以前「Instagram広告入稿・アカウント連携についてまとめました」という投稿をしましたが2021年4月27日にApple社が発表したiOS14.5の影響で、さらに多くの設定が必要となりました。
今回、このような状況を踏まえ、代理店を通してInstagram広告を配信したい場合のステップを再度簡単にまとめましたのでぜひお読みください。(前回の「Instagram広告入稿・アカウント連携についてまとめました」も合わせてお読みいただけると、より詳しくご理解いただけると思います!)
※ 掲載している全画像のPDFデータをこちらからダウンロードいただけます。実際の画面と確認しながらお使いください。
※今回のページはInstagram広告の例を紹介していますが、「タグ設置」「ドメイン認証」はFacebook広告でも共通で必要です。
目次
入稿設定以外に必要なステップ
代理店経由でInstargam広告を配信するには、広告入稿(ターゲティング・クリエイティブ入稿などの入力・設定)以外にもいくつかのステップが必要になります。
- Facebookページの作成(広告主様が対応)
- アカウント連携(広告主様・代理店 両社で対応)
- タグ(Facebookピクセル)設置(広告主様・代理店 両社で対応)
- ドメイン認証(広告主様・代理店 両社で対応)
これらの項目は、基本的に広告入稿までにすべてを済ませておくことが必要になります。「タグ(ピクセル)設置」や「ドメイン認証」など広告主様が直接作業を行うのではなく制作会社などに依頼する必要がある場合は、その分も含め余裕のあるスケジュールで進行できるようにしておきましょう。
Facebookページの作成
Instagram広告の配信にはFacebookページが必要になります(一部機能に制限がでますがInstagramアカウントは必須ではありません)。広告の配信に利用できるFacebookページ(Facebookの個人アカウントではなく)を事前に確認しておきましょう。
アカウント連携
準備した広告主様のFacebookアカウントを以下のいずれかの方法で代理店に共有します。
- A:広告主様のFacebookページに代理店からパートナー申請
- B:広告主様のビジネスマネージャ(広告アカウント)に代理店からパートナー申請
A:広告主様のFacebookページに代理店からパートナー申請
広告主様のInstagramアカウントとFacebookページを連携いただき、代理店からFacebookページにパートナー申請を行う方法です。広告主様がはじめてInstagram広告を行う場合は、新規に広告アカウントを作成するこちらが分かりやすいかも知れません。(今回は今回はPCの操作を想定して説明しますが、スマホ(Instagramアプリ)でも基本的な手順は共通です。)
広告主様側で事前に準備しておくもの:
・Instagramアカウント(ビジネスアカウント)
・Facebookページ
設定のポイント
広告主様に対応いただく各ステップは、Instagramのアカウント画面・Facebookページの管理画面でそれぞれの「管理者」が行うことになります(操作には「管理者」であることが必要です)。広告主様のInstagram・Facebookページの「管理者」が誰なのか(だれが「管理者権限」を持っているのか)を確認しておきましょう。
※ 掲載している全画像のPDFデータをこちらからダウンロードいただけます。
アカウント連携のながれ
- Instagramアカウントをビジネスアカウントに変更(広告主様)
画面右上部分の「自分のアイコン」をクリックし、表示された「設定」を選択(クリック)します。
広告の配信にはInstagramが「ビジネスアカウント(=プロアカウント)」になっていることが必要です。ビジネスアカウントでは広告の配信以外にも簡単なアクセスデータが確認できるなど、ビジネスでInstagramを使う上で多くのメリットがありますので、ぜひ有効活用しましょう。
画面左メニュー部分の「プロアカウントに切り替える」を選択します。
内容を確認して「次へ」をクリックします。
プロフィール部分に表示する「カテゴリ」を選択します。
事業形態を「クリエイター」「ビジネス」のいずれかで選択します。厳密な区分けではなく、あとから変更も可能です。
プロフィールに表示する連絡先情報を確認します。「連絡先情報を使用しない」も選択できます。
「完了」をクリックしてビジネスアカウント(プロアカウント)への変更は完了です。
- InstagramアカウントとFacebookページを連携(広告主様)
Facebookページメニューの「設定」を選択(クリック)します。
メニュー内の「Instagram」をクリックします。
「アカウント」をクリックし、対象アカウントのIDとパスワードでログインすれば完了です。
- ビジネスマネージャにFacebookページを追加(代理店)
ビジネスマネージャの「ビジネス設定」から「アカウント>ページ」を選択(クリック)します。
「追加>Facebookページのアクセスをリクエスト」を選択します。
追加したい(広告主様所有の)FacebookページのURLを「①」に入力、ページが検索され表示される(「②」)ので、確認し、選択・クリックします。
希望の権限を設定し(今回は広告の運用権限なので『広告の作成』は必須)「アクセスをリクエスト」をクリック。
- リクエストを承認(広告主様)Facebookページメニューから「設定」をクリックします。
「ページの管理権限」をクリック、「承認待ちのパートナーリクエスト」より順に進め完了します。
- 広告アカウントを作成(代理店)
ビジネスマネージャの「ビジネス設定」から「アカウント>広告アカウント」を選択(クリック)します。「追加>新しい広告アカウントを作成」を選択します。
「広告アカウント名」を設定
作成したあたらしい広告アカウントで宣伝するビジネス(今回は「広告主様のビジネス」なので「別のビジネスまたはクライアント」)を選択し、完了します。
B:広告主様のビジネスマネージャに代理店からパートナー申請
広告主様のビジネスマネージャに向けてパートナー申請を行う方法です。広告主様が広告運用を行っていた場合、使用していたビジネスマネージャ・広告アカウント(連携されたInstagramアカウント・Facebookページ)をそのままパートナーとして使用し、広告配信を行います。
広告主様側で事前に準備しておくもの:
・ビジネスマネージャ(以下の連携済みの状態、リクエスト送信時にビジネスマネージャのID、担当者メールアドレスも必要です)
・広告アカウント
・Instagramアカウント(ビジネスアカウント)
・Facebookページ
設定のポイント
「A」と同様ビジネスマネージャの「管理者」に操作いただく形になりますので、「管理者」が誰なのか(だれが「管理者権限」を持っているのか)を確認しておきましょう。広告アカウントにInstagramアカウント・Facebookページが連携していない場合、それらを広告主様に連携いただくステップが発生します。
リクエスト送信先として必要な「ビジネスマネージャのID」は、ビジネスマネージャの「ビジネス設定>ビジネス情報」で確認できます。
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アカウント連携のながれ
- Instagramアカウントをビジネスアカウントに変更(広告主様)
画面右上部分の「自分のアイコン」をクリックし、表示された「設定」を選択(クリック)します。
広告の配信にはInstagramが「ビジネスアカウント(=プロアカウント)」になっていることが必要です。未設定の場合は前述のながれを再度ご確認しビジネスアカウントに変更してください。 - 広告主様のビジネスマネージャにパートナー申請(代理店)
「ビジネス設定」をクリック
ビジネスマネージャのメニューをクリックし、「ビジネス設定」をクリックします。
「パートナー>追加」をクリック
「ユーザー>パートナー」「追加」をクリックし「パートナーにアセットの共有を依頼」を選択(クリック)します。
内容を確認して「利用を開始」
パートナーを選択
広告主様の担当者名・メールアドレス・Facebook Bussiness ID(ビジネスマネージャID)を入力しリクエスト送信します。共有する自社(代理店)の情報も確認しておきましょう。広告主様が承認すると通知が届きます。
タグ(Facebookピクセル)設置(広告主様・代理店 両社で対応)
代理店が発行したタグ(Facebookピクセル)を広告主様が遷移先LP・CVページに設置します。Facebookピクセルは、CVの計測や配信の最適化にも使われるもので、配信開始までに代理店が設置状態を確認します。
広告主様側で事前に準備しておくもの:
・CVページのURL(事前に代理店へ共有)
・サイトへのタグ設置のながれ確認
設定のポイント
Facebookピクセルはリンク先LP(ランディングページ)・CVページ(いわゆるサンクスページ)に設置するのが基本ですが、LPからCVまでの遷移(申し込みフォームの確認画面など)を考えると、サイト全体に設置するのが良いでしょう。今回はGoogleタグマネージャを使って広告主様に設置いただき、代理店が確認・CVなどの設定を行う形を想定しています。
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※今回はInstagram広告についてご紹介していますが、「タグ設置」はFacebook広告でも共通で必要です。
設置のながれ
- タグの発行(代理店)
ビジネスマネージャで「イベントマネージャ」を選択
「ピクセル名」「ウェブサイトのURL」を設定
「ピクセルを今すぐ設定」
ピクセル設置方法を設定
今回は「手動でピクセルコードをウェブサイトに追加」を選択
ピクセルコードをコピーし広告主様へ転送
内容を確認し「次へ」(「自動詳細マッチングをオン」はすべてONで問題ありません) - タグの設置(広告主様)
代理店が発行したタグ(Facebookピクセル)をLP・CVページ(その他遷移先サイトのすべてのページ)に設置していただきます。設置完了の連絡をいただけるように手配しておきましょう。 Google タグマネージャーで、『タグタイプ:カスタムHTML / 「document.writeをサポートする」ON / トリガー:All pages』で設定してください。
. - イベントを設定(代理店)
テストイベントでピクセル設置の確認対象のピクセルでテストイベントを実施
イベントを追加
イベント内容やURLを指定し「サイト全体の閲覧」や「CVイベント」を設定
ドメイン認証(広告主様・代理店 両社で対応)
2020年の12月に発表されたiOS 14のアップデートにより、facebook広告・Instagram広告に様々な影響が出ています。ドメイン認証は、広告の遷移先ドメインの所有権を証明(Facebook社に登録)することで不正利用を防止したり広告効果を保ったりする効果が見込めます。
広告主様側で事前に準備しておくもの:
・サイトのURL(事前に代理店へ共有)
・サイトへのタグ設置のながれ確認
設定のポイント
今回は代理店が発行した「ドメイン認証用のタグ」を広告主様に設置いただく形を想定しています。前述のFacebookピクセルと同じタイミングで設置できるとスムーズです。ドメイン認証には3つの方法があります。今回は比較的かんたんな「A:メタタグを設置する方法」と、「B:HTMLファイルをアップロードする方法」をご紹介いたします。いずれも広告主様(もしくはWeb制作会社)に対応いただくステップが含まれますので、誰が対応する(できる)のか事前に確認しておきましょう。
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※今回はInstagram広告についてご紹介していますが、「ドメイン認証」はFacebook広告でも共通で必要です。
※ドメイン認証のメタタグは、ドメインTOPページに設置する必要があります。
ドメイン認証のながれ
- ドメイン認証用のタグを発行(代理店)
ブランドセーフティ>ドメインを選択し「追加」をクリック
対象のドメイン(URLが「https://urban-project.jp/」なら「urban-project.jp」を設定し「追加する」をクリック
- 「A:メタタグを設置」(広告主様)~設置を確認(代理店)
※メタタグはドメイン内のTOPページに設置する必要があります
ドメインが追加されたことを確認しメタタグを発行(代理店)~設置完了後代理店が管理画面で確認
- 「B:HTMLファイルをアップロード」(広告主様)~設置を確認(代理店)
ドメインが追加されたことを確認しHTMLファイルを発行(代理店)~アップロード完了後代理店が管理画面で確認
- Facebookページとドメインの紐付け(代理店)
メタタグの設置もしくはHTMLファイルのアップロードが完了後Facebookページとドメインの紐付け
アセットの追加
追加したいアセットを選択し「追加」をクリック
以上でドメイン認証が完了です。
まとめ
今回は駆け足でInstagram広告の「入稿(ターゲティング・広告クリエイティブの設定など)」以外に必要な設定についてご紹介しました。実際には今回ご紹介したながれ以外の方法が可能だったり、設定によって表示などが違っていたりすることもありますので、状況に応じて作業を進めてみてください。
例えば「どのようなイベント」を設定するか?など、「本来の」広告効果UPを目指すには、このような「表に見えない設定」が必要となることを理解しておくことも必要なのではないでしょうか。
私たちアーバンプロジェクトでは、Instagram広告以外の様々な媒体も含め、より俯瞰の視点で広告効果UPを目指します。ぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いたライター
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