Facebook広告:学習塾での活用事例
今回は学習塾への集客(生徒を増やしたい)について考えてみましょう。
案外忘れがちなのは、学習塾は、『利用する(入塾する)人』と『判断をする(学習塾を選ぶ)人』が違う(場合がほとんど)ということです。学習塾の選択は、小学低学年など利用する人の年齢が低いほど、判断する人(ほとんどの場合保護者)の意見が占める比率は大きくなりますので、低学年になる程『保護者の理解・納得』を得ることが、入塾率を上げることにつながる とも言えます。
また、近年の傾向として、認知から(入塾)決定までの期間が長くなることも多くなっており、検討のテーブルには乗ったものの、結局他の塾を選んでしまう(入塾してもらえない)こともありますので、じっくり・しっかりとアプローチすることが求められます。
目次
入塾までのながれ
まず、改めて入塾までのステップを考えてみましょう。
- 折込みチラシ・口コミ等で存在を認知
- 情報収集(問合せ・資料請求・見学)
- 体験入学
- 入塾テスト(成績によりクラス分けも)
- 入塾意思決定
- 決定本申込み・受講開始
- 定期テストのタイミングや成績などに合わせ 定期フォロー(継続)
他にも、並行して『夏期講習』『冬期講習』や学期ごと・テスト期間に関連付けたスポット的な訴求を行う学習塾も増えているなど、実際には入塾までのながれは複雑になっています。
さらに小学高学年・中学生など、いわゆる『お受験』を意識するようになると、検討期間はさらに長く(検討開始が早まり)複雑になり、中身の濃い検討が行われます。『判断する人』自身も、より能動的・積極的に情報収集・検討を行うようになり、場合によっては入塾後、再検討・転塾があるなど入塾後も気が抜けないなど、学習塾(学習塾選び~入塾)に関連した教育市場には、膨大なエネルギーが注ぎ込まれることになります。
まず『誰に』を決めましょう
『伝える内容』や『表現』は、『伝える相手』の影響を受けます。
『マッチする内容・表現』は伝える相手によって変わりますので、まず『伝える相手』を決めるのがおススメです。
リンゴ好きな人にはリンゴを・バナナ好きな人にはバナナを渡す(相手の好みを知った上で手持ちの中からマッチしたものを渡す)方が、手もとにあるリンゴを好きな人・手もとにあるバナナを好きな人を探す(『手持ちのリンゴ(の特徴)』ありきでマッチする人を探す)よりも、はるかに早いハズです。
手もとにリンゴしかない場合でも、その『甘さ』を伝えるのか『珍しさ・貴重さ』を伝えるのか?商品(リンゴ)に対する視点を変えることで、他のリンゴよりマッチング度が高いことを表現できます。市場に大量の商品があふれ、商品による差別化が難しくなった現代ですが、基本となるのは対象者を狭く絞り込むことです。
『誰に?』を決めるノウハウ
では、『誰に?』は、どうやって決めれば良いのでしょうか?
代理店が広告の配信を行う時、配信対象者を年齢・性別などの『デモグラフィック要素』で絞り込むことが一般的です。
しかし、学習塾を選ぶ場面を考えてみると、『判断する人(≒保護者)自身』の年齢や性別などのデモグラフィック要素では、塾選びの『判断基準』は、それほど変化しないことが分かります。
確かに保護者の年齢が上がると『利用する人(≒子ども)』の年齢も上がる傾向はあるでしょう。しかし、それはあくまで『(緩い)相関関係』でしかなく、保護者の年齢が高くても子どもの年齢が低いパターンはいくらでもあります。あくまで学習塾選びで優先されているのは、カリキュラムや合格率など、大半は『利用する人に直接かかわる情報』であり、それに比べると、保護者の年齢などは、ずっと優先順位が低いのがご理解いただけると思います。
また、塾への『移動距離(≒広告配信対象エリア)』についても、ショッピングセンターなどの業態と比べ、判断への影響は小さくなります。通うのが余程難しいのでなければ(かつマッチング度が高いのであれば)距離(≒広告配信対象エリア)は広めで考えてみるのが良いでしょう。このように判断基準は業種・業態などにより変化するのです。
『判断する人』に伝わる内容とは?
『判断する人(≒選ぶ人)』と『利用する人』が違うというのは、BtoBでは一般的です。
問い合わせ窓口担当者は、社内で決裁者へ上申をあげるまで が担当領域 というように『役割分担』になっている場合は、窓口担当者ではなく、いかに決済担当者にアプローチできるか?(情報を伝えることができるか?)がポイントになります。
学習塾の例で言えば、『○○中学・○○高校の合格率』や『(他にない)授業内容の特徴』など、『利用する人(入塾する子ども)とのマッチング・相性に関する情報』を『裏付け・理由』を添えて伝えるのがセオリーになります。
『口コミになりやすい内容・表現・状態』 と考えると分かりやすいかも知れません。
効果的なFacebook広告の配置(学習塾編)
FacebookやInstagram広告では、様々な形式(≒配置)で配信が可能です。
『Facebook広告:不動産業の活用事例』の投稿でも紹介したのと同じように、ここでは学習塾を想定した展開例をそれぞれの配置ごとに考えてみましょう。
ユーザー参加型広告『カルーセル広告』
『回転木馬』の名前を持つカルーセル広告は、画像(もしくは動画)とテキスト、リンクを組み合わせた10枚までの『カード』を横スクロールできるレイアウトです。
カードごとに違ったリンク先を設定できますので、様々な訴求ポイントを見せ、より広い対象者にアプローチすることが可能ですし、タイムラインの『縦』のながれではなく、ユーザーが能動的に『横』にスクロールすることで順にコンテンツが現れる『ユーザー参加型広告』とも言えます。(Facebook広告の場合は次の画像が『チラ見せ』状態となります)
学習塾であれば、例えば『講師・教育方針』『カリキュラム』『合格率』など、複数の訴求ポイントをそれぞれカードごとに訴求し、それぞれ専用リンク先に誘導するなどすればユーザーによりマッチした情報を深く伝えることが可能になります。
『動画広告』はストーリーで伝える
動画を使っての訴求は、何といってもテキスト・画像(静止画)に比べ多くの情報を伝えることができるのが特徴です。
しかし、多くの情報を盛り込むことで、かえって情報が散漫になってしまうのでは逆効果ですので『ストーリー立てて』伝えることがポイントになります。まず対象者を絞る(具体的にイメージする)ことでニーズを明確にし、ストーリーを組み立ててみましょう。
『プレゼンテーション』のようなスライドショーを気軽に使う
『動画を作るのはハードルが高い』という場合はスライドショーの利用がおススメです。
入稿管理画面に静止画像を入力することで、最大10枚までの画像が自動的に切り替わる15秒までのスライドショーを作成することができます。パワーポイントなどのプレゼンテーションをイメージすれば分かりやすいかも知れません。動画の場合と同様ストーリー立てた構成にすることが成功のポイントと言えます。
クリックで即、申し込み・問合せフォーム!『リード獲得広告』で素早いアプローチ!
表示された広告をクリックしたときに、LP(ランディングページ)などに遷移せず、その場で『申し込み・問合せフォーム』が表示される『リード獲得広告』は、他の配置に比べ、特に明確なニーズを持ったユーザーに向けた明確な訴求がポイントとなります。
他の配置では『広告をクリック ⇒ LPで詳細を訴求 ⇒ 内容に納得したユーザーが申し込みフォームに記入』となるため、広告は『LPへの送客』の意味合いが強いものになり、ページ遷移から、いわゆる『離脱』も発生しやすくますが、リード獲得広告では広告をクリックした時点で、すぐ申し込み・問合せフォームが表示されますので、素早いアプローチが可能です。
うまく使いこなすには、いきなり『申し込み』を迫るのではなく、例えば『塾選びのポイント』『おススメの学習法』などを一旦ダウンロードしてもらい(その時点でメールアドレス等を取得)、改めて申し込みのアプローチする『ツーステップマーケティング』の考えを取り入れることで最初のハードルを下げる構成も良いかも知れません。(具体的な構成などは、ぜひお気軽にお問い合わせください)
まとめ・結局見る人とのマッチング度を上げるには?
今回は学習塾でFacebook広告を使う場面について、いくつかのノウハウをご紹介しました。今回は『配置』について詳しく書きましたが、『Facebook広告・Instagram広告3つのターゲティング』も合わせてお読みいただくと、さらにご理解いただけるかと思います。
Facebook広告やInstagram広告は、様々な配置を駆使することで様々なキャンペーン構成に対応した『訴求表現』が可能ですが、いずれの場合も『誰に伝えるか?』『何を伝えるか?』を明確にし、深い理解でマッチング度を上げることが成功への近道と言えるのではないでしょうか。
私たちアーバンプロジェクトは、総合広告代理店として今回ご紹介したFacebook広告・Instagram広告以外にも様々な媒体で学習塾のお客様のお手伝いを行っています。是非お気軽にお問い合わせください。
この記事を書いたライター
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